オープンダイアローグへの希望
私は軽度だが統合失調症だ。でも健常者に見えるくらい普通なので、健常者の扱いをされ、苦しむことが多い。
担当の精神科医も、普通に見えるから、あなたはそれが苦しいんだと思うと言われたことがあるくらいだ。
でもカミングアウトしたらしたで、腫物のように扱われるのもしんどい。
健常者のふりをして、隠すのもしんどい。
健常者と思われ、説教されると凄く精神的ダメージをくらう。
この間も、出張エステ先のカフェを手伝ったら、クレームが来てしまった。
生まれて初めての飲食業。ゴールデンウイークでラッシュで、カフェはフル回転だった。
疲れて、余裕がなく、気配りが出来なくて、ロボットのような対応をしてしまった。
それが20分もまたされ、イライラしてたお客様への対応が悪かったみたいだ。
オーナーに、あなたは接客を学んだほうが良いと言われた。
そして後日、
次の場所を探した方がいい、働くのがなにか考えた方が良いと言われた。
カフェの出張エステサロンは、ステップアップのために使ってほしいとの事。あたしがいるから、他のエステシャンを断っているそうだ。それは知らなかったことだ。
ちょうど、どうなるかわからないけど、他の高級温泉のホテルの営業の人から声がかかっているから、そっちに流れてもいいかもしれない。
統合失調症は、感じやすい。気配りができなかったり、一日中気を張って生きてるようなものだ。だから引きこもる。
人と接するのは、気が張るからだ。私はそれを隠しているぐらい、我慢して無理をしている。
そして、私のことを健常者と思っていたオーナーに注意を受け、ぐるぐるして、オーナーにカミングアウトした。
そうしたら、カフェのみんなやお客様がどう気持ちよくなるか考えて。シンプルでしょと言われた。
統合失調症でなければ、どんだけ仕事ができるか、疲れないか。病気さえなければバリバリに働けるのに。一人前になれるのに。
15年間精神疾患だけど、常に思っているコンプレックスだ。差別されるから、隠していかなきゃならないし、孤独を感じる。
坂口恭平に、どう病気や環境と付き合っていけばよいかメールをした。
そうしたらオープンダイアローグを読んでみたらいいと言われた。
色々調べたら、「開かれた対話」と言われるらしい。
詳しくはコチラ↓
『開かれた対話』フィンランドにおける精神病治療への代替アプローチの (Open Dialogue, Japanese subtitles)
私の今の症状は、左肩を触られるくらいの軽い幻覚がある。でも急性期の時は、頭がフル回転で、色々なことが言われて、何がなんだかだった。酷い幻覚と幻聴が聞こえてきた。
落ち着いてきたら、入院していた時も、誰とも接さず、自分の身体の中に閉じこもっていた感覚だ。そして幻聴と対話していた。
その幻聴も、幻聴と思えず、今思えば、起きながら夢の中にいたような感覚だ。
今左肩を触られている感覚も、夢の中で触られている感覚と一緒だ。
安定はしているけど、月に8千円も薬代がかかるのは厄介だ。そして一生薬を飲み続けて、そして病気は治らないと言われている。ずっと病気と付き合わないといけない。
でも、このオープンダイアローグは、最終的には薬は飲まず病気は治っている。
薬も少量出すけど、90日後には寛解して、薬も飲まず社会復帰をしている。
その幻覚や幻聴も、否定をせず実際あるものとして受け止めている。
私も幻聴は、「内なる声」のようなものだと思っている。私が無意識に思っていることが、幻聴として聞こえてきた。心の奥深くの「言葉」だ。それと対話をしていた。
その対話を医師とセラピストと家族と親友とで、一緒に会話をするわけだ。
それは孤立もせず、孤独も感じない。幻聴という声を否定はしないのだから。
幻ではない声。深層心理にある「内なる声」なのだ。
斎藤環さんの、「オープンダイアローグとは何か」という本が、反響を呼んでいる。
日本もいつか、実践してほしい。
私も病気で孤立したり、孤独になるのは嫌なのだ。
私だって、バリバリに社会復帰したいのだ。
どうか、日本にもオープンダイアローグを。