耳を閉じる
ちょっと前、教育テレビの日本戦後サブカルチャー史DIGで都築響一さんの「ヘタウマってなんだ」という回に、印象に残った場面がある。
記憶は曖昧だが、日本のヘンリーダーガーみたいに、自分でヘタウマなアニメーションを作って、三戸なつめの「前髪切りすぎた」のPVのアニメ映像まで作るぐらい、知る人ぞ知るクリエイターがいるそうだ。
その人は男性で、昔から少女漫画を描きたかったけど、デビューは出来なかった。アニメーションも、セル画は高いし、今どこにも売ってないので、百均のクリアファイルにセル画を描いて、ビデオカメラで一コマ一コマ撮って、声も自分一人で声入れをして、本当にヘタウマなのだ。宮沢章夫は、日本のヘンリーダーガーだとツイッターでその人のことをそのように例えてたけど。
まあ、ちょっとやばめなんだけど、今の時代パソコンで全部できることを、パソコンができないから、そんな手間のかかることをする。
都築響一さんは、小さいころは「人の話を聞け」と散々教師や親に言われたけど、大人になってからは、いかに「耳を閉じる」ことが重要かと言っていた。
その人も、耳を閉じてなかったらそんなやばめの事はしないだろう。
その番組のコメンテーターに、二十歳を過ぎても制服を着るアイドルがいたんだけど、都築響一さんは、お祖母ちゃんになっても着続けると、本物だろうねと言っていた。
さっきは、40前後のお姉さま方から、私のことを凄い素直で、誰の話でも素直に聞くから、騙されないように気をつけなよ、自己啓発セミナーとかスピリチュアルとか変な勧誘に騙されないようにねと言われた。
大丈夫?って聞いてくる人には注意しなよ、などなど。
今迷ってるんだろうね、視野もっと広げた方がいい、なども言われた。
半年前に、パニックになっていた京都弾丸面接の時に、大学の恩師に会ったのだが、
視野が狭くなっている、大学の時はもっと呑気だった、と言われた。
統合失調症の症状で人の話を聞きすぎるというのがあるんだけど、まあ病気の症状なんだろうが、色んな人と付き合い、訳が分からなくなり、頭がごちゃごちゃになる。
そういう時には、こうやって文章にして整理整頓をする。
自己啓発やマニュアル本、ビジネス書も意味あるのかな?と私はそういう本を読む人をあまり好意的にはみていない。
一冊だけ、松浦弥太郎の「軽くなる生き方」を読んでみたのだけど、そこまで自己啓発臭くはない本だが、身になる本ではなかった。気分が少し良くなるだけ。
自分探しとか、自分らしくとかよくわからない。自分はここにあるのに、旅に出ても路頭に迷うだけ。
ありのままもよくわからない。
世界に一つだけの花も高校の時、なんだかなーと思っていた。
最近はその曲に癒されている自分がいる。私は今疲れているんだろうな。
婚約破棄した後、ゆっくりできるお金もなくて、母親にメイクの学校に連れていかれた。
メイクの学校は行きたいと思っていたけど、落ち込んでいる時に無理やりだ。
でも、週一都会に行けてどんどん綺麗になり、ちょっとは回復した。今は自分の身体を操縦できている感覚がある。
メイクレッスンの企画も、能動的な感覚だった。
只、もっとやりたいことを明確に、視野を広げてとお姉さま方から注意を受けたので、今週末に半年ぶりに大学の恩師と会うので、色々助言をもらおうと思う。
でも、一緒にイベント企画をしているフリーランスのメイクの先生は、やりたい方向も似ているし、何より明るいので元気を貰える。
良い影響を受けるので、そのうちはっきりヴィジョンが見えるのではないだろうか。
焦りは禁物。自分に言い聞かせている言葉。
なんとかなると思って、今日も少しずつ前を向いて進む。
どうせ一寸先は闇なのだ。切り開いていくしかない。
耳を閉じることも忘れずに。