内海聡と坂口恭平〜薬との付き合い方〜
私は統合失調症だ。ずっと自律神経失調症で、体調が良くなり、少しずつ薬を減らしていって、精神科医の先生に薬をもう飲まなくても良いですよと断薬したら、幻聴幻覚が表れ、発狂し、現実と非現実の境が分からなくなり、無理やり精神病院に連れてかれた。
本当に、自分は異常なんだというのが自覚出来なくて、誰かに操られてる、家族に殺されるという幻覚に襲われ、自分の尿を飲んだり、救急車に乗せて!精神科じゃなくて、内科に連れてって!と叫んで、危うく自殺しかけた。それぐらいギリギリのところで、精神病院に連れていかれたのだ。
先月、内海聡の講演会に行ってみた。漢方で精神疾患を治すというのをちょっと聞いて、興味があり、何かのヒントになればいいかなと、行ってみた。
でも話の内容は平面的で、大袈裟に拡大解釈して、陰謀論を唱えてるように感じた。なんだかなーと、過激な事を言って、商売にしてる人のように感じた。
その後の懇親会で内海先生に、統合失調症は漢方で治りますか?と聞いたら、僕の本を読んでない!病気なんて元々ないのだから、そんなのでは幸せになれない!と怒鳴られた。
ますます人間性に疑問を持った。
大学の有名な京大の教授でも、自分の本を読んでない人に、質問を投げかけられても、怒りはしない。寧ろ疑問を持って質問をする方が、良い風に捉えられた。
内海先生も器の広い人かなと、そんな感じで気軽に質問したのに、自分の本を読んでないということで、ダメだしするのは器の狭さを感じた。
その講演会を企画した人に、内海先生の精神科は今日も、やりたい放題を借りた。
一部の精神科医が薬漬けにして儲けてることも知ってるので、読んでみたが、なんでこの特殊な例を取り上げて、大々的に広げて解釈するの?!とビックリした。全体的に、奥行きのある本ではなかった。平面的に感じられた。
なんでこの例を取り上げるのだろう?それはかなり特殊な例だ。それは確かに精神疾患ではない。少数な例だ。
あと鬱病はわがまま病と言ったり、奥行きのない言説だ。
確かに精神薬の副作用で、苦しんだり、薬漬けで儲けてる精神科医もいるから、内海先生は一理あるとこもある。でもそれが厄介だ。
安易に、この本を読んで断薬し、殺人事件にもなった事がある。淡路島の事件だ。私も断薬すれば、自殺するか、他殺するかになるだろう。でもそれは治ってる途中だからと言う人もいる。
精神科医も分かってないから、鍼とかはしてる。
とも。
精神科医や鍼で色々試してるみたいだ。
それを長年やってきて、原因は家族にあると言っていた。そして今、家族の哲学という本を執筆中だ。
家族の問題というのは鋭い。私も家族という檻に入れられて、家族内いじめにあって、逃げるように京都の大学へ進学した。心が休まらない家庭だった。
ある、坂口恭平のいのちの電話にかけた人は、父親に家庭内暴力をうけ、逃げられない檻という家族に入れられ、坂口恭平は逃げろと電話で言ったが、それしか言う方法はなく、本場のいのちの電話、どうにかしてくれとも言っていた。
家庭という檻に入れられて、精神を病む人は多い。内海先生はそれを知っているのだろうか。本当に重度の精神疾患の患者に向き合ったことがあるのだろうか。サウナや太極拳やヨガで治る軽度の患者さんなら良いが、そうでない人は、精神病院に入院した時、沢山いた。
この二人が対談したらどうなるか。多分坂口恭平は内海先生のことを相手にしないだろうが、坂口恭平と対面することによって、内海先生のアラが浮き上がってくると思う。
まだまだ未解明な精神疾患。薬や病気とどう付き合うか、これから色々本が出てくるだろう。
ただ、断薬し良くなった成功例もあるから、それを見た方が良いと、内海先生の講演会を企画した人が言ったが、そればっかりを見て、殺人事件や自殺をした人の例を見ないのは、恐ろしい。成功例が沢山上がったら、それこそ信頼できるのだが。
断薬するのは、まだリスクが高い。リスクが少なく、断薬して精神疾患が治れば良いのだか。