胸の鏡よ 心濁すな

日記のように綴るブログ

女性の自尊心

私は今まですり減った恋愛ばかりをしていた。

婚約者の彼は本当に紳士で、凄い楽である。

 

前のブログにも書いたが、ネット右翼っぽい彼に、ぶちぎられてそれから過呼吸気味になり、精神も不安定になり、蕁麻疹もでて、ぼろぼろになって、別れるタイミングを計ってて、彼の誕生日にポロリと本音が出てしまった。

振ってしまったのだ。今思うとあてつけかもしれない。酷いことをしたのは分かってるけど、この人と結婚すると暴力を振るわれると思い、振った。

実際彼はとあるフェミニストの女性に暴力未遂で書類送検されていた。

酷い別れ方をしたものである。

 

大学時代、五年間付き合った別の彼は、セフレのような愛人のような曖昧な関係だった。

別に彼女がいて、私と先に付き合っていたのに、彼女を作っていた。

身体の相性は良かったから、本当に身体だけの関係だった。恋愛ごっこといえるかもしれない。別れたりくっついたりを繰り返しながら五年たって自然消滅した。

そしてその彼と別れてる時に出会った隣の大学の彼は何回かデートしてセックスして、相性が良くないと、自然消滅した。

共依存だった。ネット右翼っぽい彼も共依存だった。別の大学の彼はただの遊びな感じもした。

そして、ずっと共依存で傷つけあう恋愛しかできないのだろうかと思ってた矢先に、今の婚約者の彼と付き合うことになった。

婚約者とのセックスは、心が充電される感じで、数日間身体がぽかぽかする。

プラトニックってこういうことを言うんだと、人生初めて経験した感触だ。

手をつなぐだけで、充電される。不思議である。

それまではセックスするたびに心がすり減っていく感じがした。だから五年間付き合った彼と別れたあとに、五年間ぐらいメイクやファッションから遠く離れていった。

すり減っていく恋愛をして、女性性に自信がなかった。いわゆるこじらせ女子である。

 

なので前のブログにも書いた向田麻衣さんのやっていることは凄く共感できたのである。

彼女の本にも書いてあるが、アメリカの大学を辞めて日本に帰ってきて、恋人と同棲してボロボロになったらしい。そして自分の自尊心を保ったのがメイクだった。

ネパールで人身売買や売春で男にモノ扱いされた少女達にメイクを施し、言葉を失った少女がメイク終了後にセンキューと喋ったらしいのだ。

自分の為にメイクを施す。美しい瞬間を手に入れて、救われた彼女たち。

私も徐々にメイクがうまくなって、肌もきれいになって、女性性に自信が持てたから、今の彼と出会えた気もする。

ネット右翼の元カレと別れたあとも、支えてくれたのがメイクだった。

 

今の彼は私の容姿やファッションをほめてくれる。今までの彼は顔や容姿をけなすし、個性的な私のファッションも否定的だった。

今の彼はじっと私の顔をみる。顔のパーツをなぞる。

 

向田麻衣さんの本にこんな一節がある。

 

好きな人の鎖骨にキスをしたまま眠ること以上に幸せなことがあるだろうか。( 中略)目の前の、たったひとりの人に、ひとつのことを伝えるために、人生のすべてを使っても構わないのではないか。私はそう思っている。

 この本を読んだ後に、彼の鎖骨にキスしたまま寝た。思わず一生そばにいてくださいと、逆プロポーズをした。

メイクと全てを受け止めてくれる彼に、私は少しずつこじらせ女子から卒業していっている今日である。